大学受験|英語力と合格できるラインの関係<詳説編>

今の自分の英語力だと、どの程度のところまで狙えますか?

初回の面談はもちろん、様々なシーンでよく聞かれる質問です。これにきちんと返答するのは、非常に大変です。

  • 英語力にどんな弱点があるか
  • 英文読解への慣れはどの程度か
  • 現代文の力はどの程度あるか

これらの要素が組み合わさって、「合格できる可能性がある」と言えるのです。

英語力にどんな弱点があるか

英語力の弱点といっても、大きく2種類あります。

  • 受験上致命的な弱点
  • 些細な弱点

例えば、文法力で多少甘いところがあっても、きちんとした読解力があれば、大学受験ではカバーすることが可能です。文法力で点数が稼げても、読解力がなければ、偏差値を上げていけません。

また、以下の傾向も重要です。

  • 選択肢問題で点数が不安定
  • 記述式問題で点数が不安定
  • テーマによって点数が不安定

『選択肢問題で点数が不安定』『記述式問題で点数が不安定』というのは、「どういう点数の取り方をしているか」ということも重要です。点数が6割取れるのか、8割取れるのか、9割取れるのかで、実力は大きく異なります。

選択肢問題のポイント

どんな難問にチャレンジしても、選択肢問題なら、6割程度正解することは難しくありません。

ある程度難易度を下げても6割しか取れないのであれば、それはまだ、「実力が安定している」と言えません。8~10割安定して取れるラインが、現状の実力値です。

記述式問題のポイント

記述式は、採点者によって、採点基準は大きく異なります。例えば…。

The boy standing by the mirror is my friend.

  1. その少年は、鏡のそばに立っている、私の友達です
  2. その少年は、私の友達で、鏡のそばに立っています
  3. 鏡のそばに立っている少年は、私の友達です

正しい訳は3.ですが、問題は、1.2.でどの程度の点数がつくのかということです。10点満点で考えてみましょう。

入試では、ほとんど点数にならないでしょう。しかし、模試なら、1~8点ぐらい付くかもしれません。学校の定期試験なら、5点ぐらいもらえるかもしれません。

自分の点数・偏差値が、どのような採点に乗ったものなのかを、きちんと把握できているでしょうか。受験対策としては、試験や模試で何点取れたかということより、試験で何点取れなかったのか、どうして取れなかったのかということの方が、遥かに大切なのです。

英文読解への慣れはどの程度か

『高校受験の英文読解』の感覚が抜けない人は、英語力が伸び悩みます。『高校受験の英文読解』と『大学受験の英文読解』は、全く異なります。

多くの人が、この問題を抱えています。その切り替えができていて、『大学受験の英文読解』を意識した読解をしてきているかどうか、その考え方にしっかり慣れているかどうかが、非常に重要です。

高3の受験直前まで、『高校受験の英文読解』的なアプローチをしている人は少なくありません。どういう違いがあるのか、簡単に説明しておきます。

高校受験の英文読解

高校受験の英文読解は、簡単に言えば、『材料探し』です。求められている力は、『読解力』ではない場合が少なくありません。

文章の中から、ヒントになる単語や文章を見付けます。それを、記号で選んだり、記述したり、作文したりするというのが、基本的な問題へのアプローチとなっています。

大学受験の英文読解

大学受験の英文読解は、基本的な発想は、『論文を読む力』です。

文章をきちんと訳し、読めることは、当然の前提となっています。その上で、「著者が本当に言いたかったことはどういうことか」「要約するとどういうことか」ということを、著者の意見を理解した上で解答しなければなりません。

出題の違い

誤解を恐れずに言えば、高校受験の英文読解では、文章を読まずに問題を解き始めても、解ける場合が少なくありません。ひっかけ問題も、単語レベルのものが中心です。

一方、大学受験の英文読解では、文章をきちんと理解できなければ、問題が解けません。ひっかけ問題も、どんな形でもひっかけることが可能です。文章をきちんと理解できて、ひっかけにもきちんと気付けるレベルが、自分の適正レベルです。

現代文の力はどの程度あるか

多くの人が、完全に無視してしまっている要素がこれです。多くの人が、現代文対策をおろそかにしているために、自分のチャレンジできる偏差値を、大きく下げてしまっています。

この項目で伝えたいことは以下の2つです。

  • 『読解』を学ぶなら英語より日本語の方が楽
  • 日本語で読めないことは英語ではもっと読めない
『読解』を学ぶというのは何を学ぶことか

模試の『言語論』の英文読解で大失敗した生徒がいたとしましょう。生徒の行動は、大きく以下の3種類に分かれます。

  • この問題を全文訳してみる
  • 文法・構文で知らないものを探す
  • 解説を一通り読む

ここで、絶対にお勧めしたいことが1つあります。『日本語訳を全部、丁寧に読んで、理解する』です。

『読解』の復習では何をすべきか

読解スピードが足りなくて点数が取れなかったなら、全文訳してみることは重要です。

また、訳すことができなかった場所があって、それで解けない問題があったら、文法・構文の復習も大切でしょう。

しかし、忘れてはいけないことは、仮に全文を正確に日本語訳する訓練をしたとしても、それは読解力を向上させないということです。

???

と思った人もいるでしょう。しかし、よく考えてみてください。現代文を読んで、分からない部分なんてほとんどないはずです。にもかかわらず、現代文の試験で満点は取れないでしょう?

『訳せること』『正しい日本語になっていること』は、『正しい読解』を保証してくれないのです。そのことに気付いて、英文読解の対策・復習をしているかどうかは、英語の勉強では最も大切な要素です。

日本語で読めないことは英語ではもっと読めない

自分が入りたいと思っている大学あったら、過去問の英文読解問題を、日本語で読んでみましょう。

それを読んでみて、内容がほとんど理解できないようであれば、その大学には入れません。早慶レベルからは、そういう文章も多くなってくると思います。

また、日本語で読んですら、あくびがどうにも止まらないとか、全然頭に入ってこない場合には、やはりまだまだ『現代文』レベルで、実力不足です。

そのレベルの大学にチャレンジするには、『英語』の前に、『現代文』の丁寧な訓練が必要です。

最後に

英語の復習の仕方を、全く誤解している人が、少なくないと思います。

『読解』の訓練で大切なのは、『日本語で理解する内容』と『英語で理解する内容』の差が小さくなるようにすることです。

残念ながら、文法・構文の復習をした方が、何をどう間違えたのか分かりやすいですし、復習した気分にもなれます。ですから、文法・構文の復習が中心になっている人が多いです。

しかし、文法や構文については、文法や構文の問題で学ぶ方が早いのです。読解の復習では、きちんと『読解』について学んでいくことが重要です。

「文法・構文の勉強は重要ではない」と言っているわけではありません。ぜひ、「今は何を学ぶために勉強しているのか」についてしっかり意識して、勉強・復習するようにしてください。

ご相談もお待ちしております

なお、現代文・英文読解については、自分できちんと学んでいくのは簡単ではありません。

「何をやらなければならないか」が分かっていても、それを正しく実行していくこと自体、簡単ではないのです。

授業を受けてみたいと思ったり、勉強方法に悩んだりしたら、ぜひ気軽にご相談ください。


ウェブサイト管理者

私立開成中学・高校卒
私立上智大学法学部・法学研究科卒

広告代理店・経営コンサルティング会社を経て独立。法律・広告などの知識をバックグラウンドに、幅広い分野で活躍。大手企業他、官公庁の広告類や就業ルール改定なども実施。海外進出のプロジェクトマネージャーや、大手学習塾や社会保険労務士法人における現場責任者の経験もある。

プライベートでは、国内外及びオンラインのポーカー大会に参加。5218人が参加した大会で準優勝など。世界一を目指して研鑽中。


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